おゆみ野店店長コラム「こーひーの丁寧なハナシ」

第65回【こーひーの季節感】


 

こんにちは。シルバーウィーク三連休の最終日、先週今週と台風の影響を気にしながらの週末となりました。一雨毎に涼しくなる気候と共に、秋らしさを感じます。
 

さて、第65回の今回は「こーひーの季節感」と題し、当店ではすっかりお客様の間でも定着している「季節のブレンド」や「ある季節に出すシングル」から、なぜこーひーに季節を感じるのかについて考えていきたいと思います。
 

最近は気温が下がってきたこともあり、お客様から
 

「こーひーが美味しい季節になった」「夏場よりこーひーを飲む量が増えた」といった声とともに
 

「ベラ・ノッテが出ると秋を感じる」「(試飲のつるべ糸を飲んで)秋を感じる味がする」
 

といった、季節のブレンドの名前や味にも季節を感じて頂いてるのを実感します。
 

勿論、ブレンドにその季節に合う名前を付けているというのもありますが、それだけでは季節を感じるには説得力が弱いです。やはりその季節にあった味だからこそ、飲んで味わって季節を感じるのだと思います。
 

明確な旬のあるフレッシュな果物や野菜、海産物等と違って、主に赤道付近で栽培されるコーヒーは、収穫期はあれどその後に発酵・乾燥・水洗処理等のプロセスがある事もあって、生豆の状態のコーヒー自体には季節感や旬はありません。

(焙煎した後のコーヒーには酸化して味が劣化していくという意味での鮮度・旬はありますが、それは果物や野菜等の旬とはまた別物です)
 

こーひーやブレンド作りの季節感や旬を考える際に店主・父に教わったのは、
 

「その季節に出回るお菓子とのペアリングや、旬の果物が持つ酸の質とボリュームを意識すると良い」
 

今の季節だとモンブランやマロングラッセ、冬になるとチョコレート系やクリーム、バターの濃厚なお菓子などが店頭に並びます。
 

果物だと梨から始まり、ぶどう、栗、柿、りんご、みかんと、瑞々しく爽やかなものから甘味が強くなったり、濃度がある食感のものへ変わっていきます。
 

それらの特徴を捉えつつ、旬のものとの相性を考えながらブレンドするこーひーの方向性を決めていったり、販売するシングルオリジンの時期を決めていくと、味わいの季節感がより伝わりやすくなると思います。
 

そのためにはただ漫然とコーヒーを飲んで、コーヒーの知識を深めるだけでなく、料理、お菓子、農作物、それ以外にも草木や花、自然や芸術、色々なものから季節を感じられるように、日頃からアンテナを張っておくことが重要だと感じました。
 

その感性の蓄積がお客様との間に共感を生み、本来季節感を感じ辛いコーヒーという飲み物に季節感を与えてくれるのだと思います。
 

2022年9月24日

坂本壮太
 

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