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週刊こーひーコラム

「プロのつぶやき」

 

プロのつぶやき1352【もう70を過ぎたことだし】

 

 

夜の間に雪が積もっていました・・・安全のために今朝は徒歩通勤、おゆみ池本店は自宅から歩いて15分くらいなので大丈夫です。表通りは車が通って雪はありませんが、歩道や裏通は3cmくらい積もってます。店の前を息子二人が雪かきしています。

 

それと、千葉はインフルエンザが増えて小二の孫が学級閉鎖になり、学童も休みだそうで、水曜日に店に連れてきて、一日相手しました。婆ばと仲良くしていて、少し嫉妬しました、男の子はそんなもんでしょう。

 

2月に入って桜餅が発売になったり、恵方巻食べたり、春が待ち遠しいです。鐘ヶ淵のお気に入りの焼き鳥屋さんにお誘い受けて、予約が8時だったので、その前に両国を散歩しながらカフェ2軒寄ってきました。都内に出ると業界で評判のカフェに寄りますが、なかなかきちんと焙煎できている店がありません。しかし両国で寄ったお店は素材も良いし、焙煎もよく、感心しました。もう1軒は焙煎はしていたのですがカフェはお休みということで残念でした、次の機会に行ってみます。

 

隅田川の辺りを歩いていたら12000歩になってしまいました。

 

そんなこんなで・・・新作の「ダンサー」のリピートが多く、また5年目の「花かすみ」も安定した人気で、とっても励みになっています。10年前20年前に新しい魅力の素材に出会うたびにイメージが湧いてきて・・・この素材の魅力を使ってどう常連さんに新しい魅力をお届けしようかと新作を次から次へと作ってきました・・・まぁ、1年2年で終わったブレンドもあれば定番になったブレンドもあります。

 

最近は使える素材が出揃ったことと・・・新しい魅力の引き出しが少なくなって、またパターン化してきたこともあって、新作が減っていますが・・・「ダンサー」のご注文の多さから、新作への意欲が湧いてきました。しかし、古希を迎えて若い時とは違っていることも実感しています。

 

達郎が「同じことをひたすら繰り返すことによる進化や成熟というのが絶対あるんです。文楽と同じく僕が好きな落語は、なぜ素晴らしいか。落語家は百回高座に上がって、百回同じことを繰り返す。基本的に一言一句変わらない。しかも、観客は内容を熟知していても、なお聴きに来る。こういうことを言うと、退屈じゃないんですか?と聞いてくる人が必ず出てくるんだけど、ワンパターンのすごみというのをわかっていないだけです」と言っていましたが、まったく同感です。

 

同じ落語家の同じ噺を何度も聞いたり、同じ落語家の同じ噺のパターン違いを聞いたり、同じ噺を違う落語家で聞いたり・・・楽しいものです。同じ落語家の同じ噺を、40代50代60代と聞いたりもいいものです。勢いのある40代と60代70代では、同じ落語家同じ噺でもかなり違う印象になります・・・まぁ、それぞれの良さがありますが。

 

そんなこと言ったら、達郎の同じ曲を30代40代50代60代70代とライブで聴いていますから、似たようなものです。年取って落ちるミュージシャンもいますが、落ちないで成熟するミュージシャンもいます。

 

「僕自身もう70を過ぎたことだし、ライブではもう“同じ”でいこうと思ってるんです。ただステージに出て何かやってればいい、そう言われるような存在になりたいなと。古今亭志ん生師匠の落語がそうでしたよね。酒飲んで高座に上がったあげく途中で寝ちゃったりするんですけど、客のほうが“寝かしといてやれ”って言う(笑)。そこまでいけば芸人と観客の絆は鉄壁ですよね。まだまだ自分は足元にも及ばないけど、そういう境地を目指したいなとは常に思っています」

 

そう思いますけど・・・チケットが思うように取れないのが現実ですね。

 

クリヤマコトさんは「耳でつい聞いちゃうけど、ビートを体で感じながら聞く方がいいのかもしれない。めちゃくちゃ不規則に聞こえても、安定したリズムの上で成り立ってる感じがする。ジャズで一番大事な部分は、人間にしか生み出せないうねりやプッシュだと個人的には思っています。昔の人が"スウィング"と言ったもの。もちろんパッションの部分も。身体の動きをよく見ながら、3人の音の相互作用を聴いていただけばちょっと感じてもらえるかな。」と言っています。

 

耳で聞いちゃうのと重なりますが、舌で味わっちゃうのもあります・・・もっと身体全体で味わうのがいいのかもしれません、サポートしているお店の焙煎やブレンドを詳しく解説することもありますが・・・自分自身では自分の身体に入っている感覚に従うだけの感じになっています。自分の快適快感を感じる味わい、美味しさに自ずと従っている感じですね。解説しても伝わらない感覚を感じます、言葉にならない感覚ってありますね。

 

フランス料理とワインのマリアージュも同じように思います・・・それぞれ味わってご機嫌で、一緒になるとさらにご機嫌な組み合わせになるのは・・・理屈もつけられますが、身体が反応して快感になる、そういうのを経験重ねると、少し合っていない場合理屈抜きにわかります、ブレンドやシングルオリジンのロースティングポイントも似たようなものです。

 

もう70を過ぎたことだし・・・定番のこーひーも季節のこーひーも基本10年20年と続いているものばかりになってきました。老舗の蕎麦屋や町中華、和菓子屋さんも何十年も同じメニューで繁盛しているように・・・さかもとこーひーも基本的に同じような品揃えで、季節の彩りを添えながら繰り返し・・・さりげなく進化や成熟をしていけたらいいなぁーと思うようになりました。

 

さかもとこーひーは「まろやかな美味しさと、ゆたかな香り」を大切にしています。

 

2026年02月08日

《まろやかな美味しさ、ゆたかな香り》

坂本 孝文

 

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