さかもとこーひーの焙煎&ブレンドメソッド7

「よい焙煎・乾熱調理をつくる条件と器具」


前回は「香りをつくる物質(香りの正体)」について書きました。


焙煎はローストで・・・「乾熱調理」のひとつなんだということです。
 

「乾熱調理」は「3種の化学変化」によって生成された物質が総合されたもので・・・焙煎は「3種の化学変化」を美味しいとか魅力的に感じるように持っていくことだと・・・自分の中でしっくりとしました・・・それがさかもとこーひーが焙煎について頻繁に使う「デベロップ(成分の発達、化学変化)」につながっていきました。
 

その3つの化学変化は・・・「糖類のカラメル化」「脂肪の分解によるディープフライフレーバーの生成」「アミノカルボニル反応によるメラノイジン」になります。
 

そんなこんなで・・・今回は「よい焙煎をつくる条件と器具」に進みます。
 

「よい焙煎・乾熱調理」をするためには「カラメル」「ディープフライフレーバー」「メラノイジン」の三つが上手くできることが必要です。
 

そのためには100℃以上の高温が必要です・・・しかし、長い時間加熱しすぎたり、必要以上の高温になると嫌な臭いがでたり、炭化してしまいます。
 

なので、温度の調節が大切です「蒸す」とか「煮る」という調理では水があるかぎり100℃以上に上がることがありませんが・・・「焼く」調理の場合は調節しないでおくと相当に高くまで温度が上昇してしまいます。
 

「よい乾熱調理」をするための温度は150〜200℃の間で・・・「カラメル」「ディープフライフレーバー」「メラノイジン」の三つはこの範囲の温度でできています。
 

200℃以上になるとたいていのものはにおいが悪い方へと変化します。また、あまり急速に加熱するよりは、ある程度ゆっくりとした加熱が適しています。
 

このような化学的な変化は、ある程度の時間をかけておだやかにやったほうが結果がよいし・・・その方が適度なところで変化を止めるのも容易です。
 

この「ある程度ゆっくり」の時間がどの程度なのか、その範囲はどのくらいなのか・・・基準作りがノウハウになりますし、メソッドやレシピとも言えます。
 

さかもとこーひーでは・・・投入温度・・・ボトム(中点)の温度・・・水分抜き工程の時間・・・ロースティング工程の時間・・・ロースティングポイント・・・これらを主要な基準としています、勿論そこからもっと細かい基準もあります。あとは排気の強さも大きく影響してきます。そうそう、当然この基準のための火力の調整があります。
 

徐々に加熱するのに適した器具としてはオーブンで・・・焙煎機は回転しているオーブンだと気がついた時からさかもとこーひーの焙煎がスタートしました。それはまだ手網焙煎している時でした。
 

手網焙煎の時も・・・基準を作っていて・・・コンロの周りを天ぷらガードで覆ってエアコンの風よけにしつつ・・・内側には目盛を振って火力は全開、その目盛で火力をコントロールして・・・あとは時間を計って・・・記録して、カッピングして・・・仮説検証の繰り返し、これは徐々に再現性が高まっていきました。(そうそう、焙煎初期にアルミホイルで覆って、蒸らしの工程もやってました。)
 

やってることは今と同じです、プロバットになってからはダンパー操作や蒸らしはしてませんけど。
 

で、その頃は家庭用の電気オーブン2台で毎日パウンドケーキやスポンジケーキを6台7台と焼いていましたので・・・オーブンによるカロリーのかけ方に慣れていました。ただコーヒー豆は小さくて、丸くて、固いし、水分も持っています・・・それを安定してムラ無く焙くには新たなコツが必要になります。
 

さかもとこーひーの焙煎は「仮説」を立てて「基準」を決めて・・・それを「カッピング」して「検証」・・・その繰り返しで「再現性」を高めることからスタートしました。
 

次回は「きれいな焼き色がつく」 について書こうと思います。
 

ご質問はお気軽にメールで坂本までどうぞ。

takafumi@sakamotocoffee.com
 

2021年12月29日

坂本孝文
 

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