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プロのつぶやき1280【おいしいコーヒーのガイドブック



 

ネットショップを一本化しました。 http://sakamotocoffee.shop/ お支払いは・・・【クレジット決済】【PayPay決済】【amazonPay決済】【代金引換】【コンビニ支払い・銀行振込】になります。(卸のお客様は「卸のご案内」ページから登録をお願いします。)お手数おかけしますが、よろしくお願いします。
 

まだまだ日中の陽射しの強さ、暑さがきついです、くれぐれもご自愛ください。
 

大相撲九月場所が始まったので・・・TV観られる時はTVで観ますが、幕下以下を楽しみにしていますので・・・ネットで追いかけています。二十歳前後の若者が多いのですが、序二段・3段目・幕下と身体ができてくるのが分かります。
 

大関貴乃花だった藤島親方が息子二人入門した頃・・・まず稽古を出来る身体作りが先だと言っていました。厳しい稽古ができる身体にならないと、強くなる稽古ができないですね。厳しい稽古しても怪我の無い身体が必要です。
 

土日は有明でデビスカップ、コロンビア相手です・・・久々に錦織、西岡、ダニエルと日本のトップ3が揃いました。初日順調に2勝・・・西岡選手は流石の実力で危なげなく勝って・・・錦織選手はキレキレな攻撃的な時とは違いましたが、達人のような美しいプレイでお客を惹きつけ、見事な勝利でした。
 

インタビューではデビスカップや久しぶりの有明センターコート、満員のお客で多少の緊張があったようですが・・・だいぶ本来のプレイに戻ってきたと本人も感じているようです。それにしても1本のショットで観客全員を魅了して、すごいです。
 

そんなこんなで・・・業界で話題になっている「BRUTSUS おいしいコーヒーのガイドブック」を買ってみました。
 

「ブルータスのコーヒー特集です。カフェやロースターが次々とオープンし、飲めるコーヒーはさらに多彩になりました。今回は、好みの一杯を見つけるための案内書です。」とのことです。
 

さかもとこーひーは25年くらい業界誌にもガイドブックや雑誌等に出ていません。取材依頼も無いのですが、こちらから動くこともありませんし・・・協会活動からも距離を置いています。
 

組織が苦手な性格もありますが・・・ネット社会になるまでは業界誌の取材もあったし、知り合いの編集者もいたし、投稿をしたこともありました。その時に気がついたのは編集者は雑誌を売るのが仕事で、業界のあれこれは必要無いんだということでした。(本質からズレていても、目先の受けが良い内容を優先する印象です。)
 

まぁ、考えてみれば当たり前です・・・先輩達を見ていても、同じような名店が業界誌への露出の違いによって知名度が違っていました。業界誌で連載を持って、有名になり、その後グループ化して拡大した方が何人かいらっしゃいます。その仕組みに気づいた時、なるほどなぁー、大人だなぁーと感心しました。
 

(さかもとこーひーはサポートしているお店が10店舗ほどありますが・・・焙煎や商いのサポートで、生豆の仕入れはさかもとこーひーを通さずインポーターさんと直接やってもらっています、勿論生豆のアドバイスはしています。)
 

そこにインターネットが現れて・・・HPやブログ等自分のメディアが持てるようになったので・・・自分のメディアで常連さん向けの情報発信するようになり、もう25年になりました。
 

雑誌や業界誌に出れば気分いいこともあるでしょうし・・・露出することで営業の役に立つこともあるでしょう。しかし、自店の商いに問題なければ、マスメディアへの露出は避けた方が良いこともあるので・・・避けています、おかげさまで地味に地味に31年間微増してきました。
 

自家焙煎のビーンズショップにとって急成長はリスクがあるんです・・・素材の確保や焙煎等オペレーションが崩れます・・・クラフト・職人仕事なんで、コントロール出来ない仕事量になると安定したクオリティを維持できません。(マスメディアを避けても商売になれば、多くの小さな店もやっていけるでしょう)
 

そこで「BRUTSUS おいしいコーヒーのガイドブック」です。まぁ、アラ古希の爺いが言うのもなんですが・・・世代交代が誌面に出てますね・・・若い人、と言っても30代40代ですが・・・スペシャルティコーヒーに参入した頃坂本は40代半ばでしたし・・・業界のお偉方は今思えば60代70代で、随分と年寄りに見えたものでした・・・今は自分がその年寄りですが(笑)
 

「BRUTSUS おいしいコーヒーのガイドブック」の内容は、BRUTSUSという雑誌の宿命で・・・若い人向けで、トレンド発信・・・外で飲む場合はカフェで若い人が多いでしょうが・・・最近のアメリカの調査では、スペシャルティコーヒーは家庭で飲まれているとありました。
 

アメリカの地方都市の家庭を舞台にしたホームドラマ観ていると・・・朝のキッチンでコーヒーメーカーやカフェプレスで一人一人マグカップに注いで、マフィンつまんで、わいわいお話ししたり、出勤していったりがよくあります。(朝は保温ポットのコーヒーメーカー、来客の時はプレスが印象的でした。20年くらい前のドラマだとガラスのサーバーですが、最近は保温ポットなのがリアルです。)
 

そうそう・・・米国コーヒー市場調査によると、1日のコーヒー消費量は過去20年以上で最高レベルに達しているそうです。自宅でのコーヒー消費量(常に最も人気がある)が過去最高を記録したということで・・・1日のスペシャルティコーヒーの消費量は大幅に増加していて、、2011年以降なんと80%増加しているんだと。
 

さらに・・・アメリカ人にとって、お気に入りのコーヒーを楽しむ場所として、最も人気のあるのは自宅で・・・1日のコーヒー飲用者の83%が自宅でコーヒーを飲み、35%が自宅以外でコーヒーを飲んでいるとレポートされていました。
 

その辺、ホームコーヒーへの視点がアメリカと日本で大きな違いを感じます・・・スペシャルティコーヒーが家庭に親しまれてきているのが伝わってきます。
 

日本に入ってくる情報はファッション性のあるカフェ情報が目立っています・・・日常の暮らしの情報では雑誌には地味ですね。
 

POPEYEなら若者向けで、BRUTSUSは大人向けだったと思いますが・・・それも又昔の話しなんでしょうか? 大人向けだったら、成熟した大人の暮らしの中のスペシャルティコーヒーが記事になっていたら・・・ホームこーひーにフォーカスしてきたさかもとこーひーとしては膝ポンなんですけどね~~BRUTSUS創刊から44年、POPEYE創刊から48年です。
 

最新、先端、スペック、情報やファンション、ムーブメントが溢れていて・・・スペシャルティコーヒーのある豊かな日常・暮らしはどんなに魅力的なのかが伝わってきません。
 

「好みの一杯を見つけるための案内書」とあるのに・・・今のスペシャルティコーヒーにどのような多様な魅力があるのかが伝わってきません。好みの一杯のためには、多様な魅力が前提となるだろうと思うのですが・・・先端だったり、おしゃれだったり、世界を目指したり・・・カフェの紹介になってしまっています。
 

美味しいパンもお菓子も料理も色々とあって、それらをさらに魅力的にできるスペシャルティコーヒーの可能性があるのに・・・カフェの話題ばかり。
 

毎日の家庭でのコーヒー、職場でのコーヒー・・・お気に入りのカフェでのコーヒー、レストランでのコーヒー・・・それぞれのシーンに相応しい味わいがあるし・・・軽食やスイーツ、デザートをより引き立てる美味しさもあります。
 

勿論、コーヒーだけでの多様な魅力があって・・・色々なお好みに合ったコーヒーがあります。
 

女性誌ならば暮らしの中のコーヒー、そういう内容になりそうですが・・・女性誌ではコーヒー特集やらないでしょうね~・・・雑誌を売るのが仕事ですからねー。
 

日本のドラマだと、こだわりのコーヒーを丁寧にドリップしたりして・・・相変わらずだなぁーといつも思っています。
 

公民館に呼ばれる時は「コーヒーの上手な淹れ方教室」というタイトルがほとんどなんですが・・・必ずタイトルを変えてもらっています。コーヒーというと「上手な淹れ方」というイメージを変えたいからです。ですから、内容も農産物としてのコーヒー、焙煎という調理、そして3種類のコーヒーをプレスで淹れて、どれがお好みか、お菓子と一緒に楽しんでもらっています。
 

おかげさまで、毎回定員オーバーでの抽選になり、毎年リピートしてくださる公民館が多く、励みになっています。残暑の9月ですが、今月は公民館が2回あり・・・秋冬へと向かいます。
 

さかもとこーひーは「まろやかな美味しさと、ゆたかな香り」を大切にしています。
 

2024年09月15日

坂本・丁寧な暮らし・孝文
 

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