さかもとこーひーの焙煎&ブレンドメソッド44(シーズン2-5)
「基準のアップデート」
焙煎の考え方は色々とありますし、要は最終的なカップ・味わいが良ければ良いのです。
店主それぞれのイメージしている美味しさがありますし、伝えたい魅力もあるでしょう。
しかし、特に美味しさの商売は「好み」に逃げてしまうことが落とし穴になってしまいがちです。そのために、焙煎とカッピングによって検証が必要ですし、そのための基準作りが土台になっていくと思っています。
基準は絶対的なものではなく、アップデートしていくものだとも思っています。
今でも、10店舗程焙煎やブレンド、商いについてサポートしていますが、最初にそれぞれのお店の焙煎機や焙煎環境での基準を作ります。その基準で焙煎すればお金をいただける味わいに仕上げます。そして、毎日の焙煎によってブレを少なく焙煎できるように慣れていきます。
さぁ、そこで・・・使う豆が変わったり、季節が変わったり、煙突が汚れてきたり、開店時とは少しずつ変わっていきます。
求める味わいも変わっていくことがあります、ブレンドによっては必要な味わいが変わることもあります。
そこで、焙煎のどこの部分のカロリーの与え方をどう変えたら味がどう変わるのか?その辺は分かっているので、アドバイスします。
あとは生豆のポテンシャルの見極めが課題になります。きちんと焙煎できていて、それ以上のポテンシャルが無いのに焙煎を工夫してもブレブレになってしまいます。
もっと、香りや味わいに可能性があるのに、焙煎しきれていないこともあります。その場合は細かく排気やどこの部分のカロリーの与え方をどう変えるかアドバイスします。
また、たまたま基準よりも微妙にブレた時に、より良い味になることがあります。そのブレを新しい基準にアップデートすることもあります。それによって基準を微妙に変えていきます。
さかもとこーひーがスペシャルティコーヒーを使うようになってから3年5年はそういうことがありました。もう20年以上前になり、懐かしいです。
先日、サポートしている自家焙煎店からロースティングポイントが1℃違いのマンデリンが送られてきました。
その店主は1℃手前のマンデリンの方が良いと評価しました。坂本は両方ともにきちんと焙煎できていると・・・1℃手前のはクリーンでまろやかでマンデリンのマウスフィールもあるし、スパイシーなキャラもきちんとしていると・・・1℃深いのはダークさが加わり、熱い時には少しビターな感じがあるが、冷めると消えて、心地よいダークさがマンデリンらしくなっている。
そして、マンデリン好きな方は深煎りのイメージを持っている方が多いので、そのようなお客さんには1℃深い方が良いのではないかと・・・また、マンデリンを使ったブレンドには1℃深い方がブレンドで効果が出やすいだろうと、伝えました。
そうやってその店の味になっていくんだろうと思っています。
ご質問はお気軽にメールで坂本までどうぞ。
takafumi@sakamotocoffee.com
2026年03月22日
坂本孝文