おゆみ野店店長コラム「こーひーの丁寧なハナシ」

第147回【夢のカフェ開業・夢の後の現実】


 

こんにちは。4月もあっという間に下旬に入り、来週からはゴールデンウィークも始まります。ここ数週間は花粉のせいなのか黄砂のせいなのか、曇りや雨で湿度が高い日は喉や鼻に違和感を感じます。一昨年にアレルギー検査をした時には花粉は反応出なかったのですが、ハウスダストには反応が出たのでそのせいかもしれません。早く空気が爽やかな5月の気候になって欲しいです。
 

今週からは息子の学校給食も始まり、いよいよ本格的に小学校生活がスタートしました。自分が小学校1年生の頃の事はほとんど覚えていないので、息子から学校生活の様子を興味深く聞いています。
 

先日、いつものようにインスタグラムのタイムラインを眺めていると、とあるカフェの閉店の挨拶が流れてきました。そこでは「自分のお店を持つという夢を見させて頂きありがとうございました」という言葉で結ばれていました。
 

そんな内容を読んで天邪鬼な僕は、多くの個人店カフェにとっては「自分のお店を持つ事が夢」であり、お店をオープンさせた事で自分の夢は達成されているんだろうなと感じました。
 

それが例えば、ご主人が会社勤めで収入が安定しているご家庭の奥様や、仕事を定年や早期退職して時間や貯蓄に余裕のある方等だったら、自分の理想のお店をオープンするという夢を叶えて、自分のペースでのんびりストレス無くやっていけば良いと思います。
 

ただ、夢を叶えてオープンした念願のお店、そしてそのお店の稼ぎで食っていかなければいけないのなら話は別です。
 

最初は自分の店を持つという夢が叶って希望に満ちた気持ちで仕事をしていても、日々仕事をしていると思い通り・理想通りにならない事の連続です。
 

忙し過ぎてお客様を待たせてしまったり、逆に暇すぎて何もする事がなかったり、天気が悪くてお客が来なければ、天気がいいのにお客が来ない事もある。
 

凄く会話が盛り上がった感じの良い人が一向に再来店しなかったり、SNSでバズった新メニューを気合を入れて準備したのに殆ど売れずに廃棄する事もある。
 

それでも腐らず驕らず、毎日の仕事を淡々と行っていかなければいけません。
 

怪我をしようが風邪を引こうが嫌な事があろうが、毎日同じ時間にシャッターを開けて開店しなければいけません。
 

僕はプロとは「仕事の好き嫌いを超えて、当たり前の事を当たり前にやり続ける事」だと思っています。
 

夢を夢で終わらせない為に必要なのは、プロであり続ける事。
 

せめて自分の夢を叶えた後は、いかに自分のお店を必要としてくれる方々にとって、無くてはならない存在であり続けられるかが重要だと思います。何よりお客様は、店主の夢を叶える為にお店に来ている訳ではないのです。
 

2024年4月21日

坂本壮太
 

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